中山義隆石垣市長は8日午後、市役所内で記者会見し、国が18歳以下に配る「子育て世帯臨時特別給付金」10万円を全額現金で支給する方針を明らかにした。現金5万円の先行給付は決まっていたが、国は残り5万円についてクーポン配布を基本としている。市は国の補正予算決定後、来年1月ごろに臨時議会を招集し、給付金を盛り込んだ一般会計補正予算を提案する。
10万円のうち5万円は現金給付だが、国は残りの給付方法について、子育てにかかわる商品やサービスに利用できる5万円相当のクーポン配布を求めている。ただ松野博一官房長官は7日の記者会見で「地方自治体の実情に応じて現金給付も可能」と述べた。
中山市長は「高校を卒業するほとんどの子どもが島外に出る。クーポン対応だと転居費用などの支払いが間に合わない可能性があり、現金給付が市民にとって一番有用だ」と説明。
12月に入り、市民からも現金給付を希望する電話やメールが寄せられていることも判断の理由だという。
同給付金は、児童を養育している者の年収が960万円以上の世帯を除き、0歳から高校3年生までの子ども1人当たりに10万円相当の給付を行う国の支援事業。
今月27日時点で児童手当(本則給付)の支給対象者を持つ世帯は申請不要で、先行給付として5万円を振り込む。
ことし9月1日から来年3月31日までに生まれる新生児のいる世帯も、市が情報を把握していることから、申請不要で順次5万円を給付する予定。
高校生のみの世帯と公務員世帯は申請が必要になる。
市によると、給付方法に関する国からの通知は8日時点で届いていない。今後は同給付金に関する補正予算を臨時国会が可決後、来年1月ごろに臨時議会を招集。補正予算可決後、残りの5万円の現金給付を開始する予定。