竹富町は、来年3月に完成する石垣庁舎4階に簡易宿泊施設を併設する。各離島から石垣島に出てきた町民が廉価で優先的に利用可能。町民の経済的負担軽減につながると期待されている。町は10日の町議会に、利用料金などを盛り込んだ施設の設置管理条例案を上程した。
施設は収容可能人数5人のシングルルーム(約14・5平方㍍)2室、同4人のツインルーム(約20平方㍍)、同20人(子ども)の27・1平方㍍と21・3平方㍍の和室2室を備える。1日の最大人数はおよそ29人。
条例案によると、宿泊料金は高校生以上の町民大人1人が利用する場合は1泊3300円(税込)で、2人以上の利用は2750円(同)。町民以外の利用料はそれぞれ6600円と5500円になる。
子どもは、町内の小・中学生が1泊550円、町外は1100円の利用料が設定された。未就学児の料金は保護者の料金に含まれる。
施設は、八重山郡内外の医療機関に通院する患者や妊産婦とその家族、大会に派遣される学生などが石垣市内に宿泊場所を必要とする場合の経済的負担を軽減するため設置される。
総務課によると、本定例会で条例を設置後、来年3月ごろに同施設の指定管理者を決定。来年度の早い段階で運営開始を目指している。
ことし3月に着工した石垣庁舎は鉄骨造の5階建てで、延べ床面積は4325平方㍍。現在は分散して設置されている町議会事務局や教育委員会が集約されるほか、商工会や観光協会、社会福祉協議会などの関係団体も入る。総事業費は約30億6240万円。