石垣市議会は20日の12月定例会最終本会議で、議員提案の「尖閣諸島に新字名標柱の設置を求める意見書」を与党と中立会派の賛成多数で可決した。政府は9月、標柱設置のための市の上陸申請を不許可としたが、市議会として改めて上陸許可を求めた。
意見書は友寄永三氏が提案。議会運営委員会に提案された原案では、政府が市当局の上陸を認めない場合、政府関係者が上陸して標柱を設置するよう求める内容だった。
しかし仲間均委員長の要求で「石垣市議会はじめ石垣市当局の手で標柱設置を行うのが当然の行政手続き」という文言に変更された。
野党は反対に回り、花谷史郎氏は「外交問題に発展する可能性がある事案なので、慎重の上に慎重を期さなければならない。提案者の意見がぶれているのを危惧する」と述べた。
長浜信夫氏も「あえてわざわざ荒波を立てる必要はない。政府の対応と、海保の頑張りを静観すべきだ」と主張した。
仲間氏が賛成討論し「外交で中国と決着しろというのは現場を知らない発言で、平和ボケと言っても過言ではない。中国に加担しているとしか言いようがなく残念だ。これで日本を守れるのか」と野党を批判。砥板芳行氏も「ぜひ標柱設置の実現に取り組んでほしい」と訴えた。
意見書のあて先は首相、官房長官、外相など。