来年2月27日の石垣市長選で、新人で保守系市議の砥板芳行氏(52)は26日、市内ホテルで記者会見し、正式に出馬表明した。現市政を「長期政権がもたらす市民不在の独善的な市政運営に突き進んでいる」と厳しく批判。長期政権の打破と市政刷新に意欲を示した。平得大俣地区への陸上自衛隊配備の是非を問う住民投票に関しては、テーマや内容を検討した上で「早い時期に実施できるよう取り組みたい」と実施を明言した。
砥板氏は与党市議として現職、中山義隆氏を12年間支えてきた。記者会見では「3期目の中山市政は独善的で、議会軽視、市民軽視が続いてきた」と市政交代の必要性を強調。現市政を継続させるかどうかが争点になるとの考えを示した。
陸自配備の是非は大きな争点にならないとする一方、反対派住民と対話する意向も示した。八重山防衛協会の事務局長として防衛省に行った海上自衛隊誘致活動に関しては「会として進めていたもので、私個人が率先してやった認識はない」と述べ、今後は「一線を画す」と述べた。自民党は離党、八重山防衛協会は退会する。
ゴルフ場建設計画に対しては、県と協力しながら環境保全を目指す意向を示した。
最もアピールしたいことを問われ「この島が石垣島らしくあり続けるためにはどうすればいいか。すべての住民が生まれて良かったと思える石垣市づくりをしたい」と訴えた。
記者会見には砥板氏を擁立した野党市議団、「『チェンジ市政』石垣市民の会、保守系2グループのメンバーや保革双方の支持者が同席し、保革共闘体制の構築をPR。一方で砥板氏擁立に反発する野党市議らは欠席した。
次呂久成崇県議は「市政を刷新するため保革のイデオロギーを超え、結集したことが原点。対話を重ねることで、必ず一つにまとまっていけると信じている」と訴えた。