昨年の東京五輪野球競技に出場し、八重山初の金メダリストになったプロ野球西武ライオンズの平良海馬投手(22)=石垣市出身=が5日、市役所を訪れ、中山義隆市長から市民栄誉賞を授与された。「島の子どもたちにスポーツへの興味を持ってもらい、何か刺激を与えられるよう頑張る。今年も応援よろしくお願いします」と喜びを語った。
この日午前9時前、市役所に到着した平良選手は、ロビーで大勢の職員から拍手で出迎えを受けた。
中山市長は平良投手に市民栄誉賞と花束などを贈呈。「子どもたちが野球に興味を持つきっかけを作ってくれた。これから日本を代表する選手、メジャーへと、さらに高みを目指して頑張ってほしい」とたたえた。
市議会の平良秀之議長は「日本国民に大きな刺激を与えた」と受賞を祝福した。
平良投手は、政府が日本人金メダリストゆかりの地の郵便ポストを金色に塗り替える「ゴールドポストプロジェクト」で、石垣市の郵便ポスト塗り替えを希望したと明らかにした。
試合登板時の心境を問われ「一軍で投げていることに喜びを感じながら投げている」と話した。
関係者によると当初は市民栄誉賞の受賞後、石垣市で自主トレに入る予定だったが、昨年末に受けた足の手術のリハビリのため予定を切り上げ、7日に埼玉県に戻る。
平良投手は2017年、八重山商工からドラフト4位で西武に入団。20年は中継ぎ投手としてリーグ最多の54試合に登板し、パリーグ新人王に選出された。昨シーズンは開幕から32試合連続無失点のプロ野球新記録を樹立。記録を39試合まで伸ばし、1シーズンの連続試合無失点記録も更新した。
東京五輪の日本代表に選出され、2試合に登板。チームの優勝に貢献した。
石垣市の市民栄誉賞受賞者は元ボクシング世界王者の具志堅用高氏、洋菓子店創業者の比屋根毅氏、歌手の夏川りみ氏、書家の茅原南龍氏、人気バンドのBEGIN(ビギン)、プロロードレーサーの新城幸也選手に次いで平良投手が7番目。