第十一管区海上保安本部などによると、1月31日午前6時25分ごろから、石垣市の尖閣諸島南小島の周辺領海に中国海警局の艦船「海警2302」「海警2502」が相次いで侵入し、約4時間航行した。北小島北北東の領海内では日本の民間船(2174㌧)が航行しており、中国艦船は民間船の動きに合わせるように航行した。中国艦船が尖閣周辺で領海侵入したのは15日以来、今年2日目。
民間船は中山義隆市長らが乗船した東海大の調査船「望星丸」と見られる。
海保の巡視船が中国艦船を調査船に近づけないよう警戒し、領海からの退去要求や進路規制を繰り返し実施して漁船の安全を確保した。
中国艦船2隻は午前10時17分ごろから、相次いで領海外側の接続水域に出た。
松野博一官房長官は31日の記者会見で「尖閣周辺での領海侵入や接続水域内での活動が相次いでいることを極めて深刻に受け止めている、国際法違反であり断じて容認できない」と指摘。「外交ルートで厳重抗議し、速やかに領海から退去するよう強く求めた。誠に遺憾であり、受け入れられるものではない」と強調した。