石垣市の中山義隆市長が尖閣諸島を洋上視察したことを受け、市議会の野党市議団は1日、市議会内で記者会見した。「平和の祭典である北京冬季五輪直前に調査を強行するのは国際信義に反する」「税金を使用して市長選のパフォーマンスを行っており、行政の私物化、独善的市政運営の最たるものだ」と抗議した。
記者会見には野党市議6人が出席。野党連絡協議会の宮良操会長は「中国は五輪開催中は静観するだろうが、五輪終了後、日中関係に取り返しのつかない代償を払うことになりかねない。石垣市の国際的評価を著しくおとしめた」と中山市長を厳しく批判。
調査船に与党市議の仲間均氏、我喜屋隆次氏が同乗したことについても「2人は専門家でもなく、特に1人は政治活動として尖閣で漁業活動を行っている」と疑問視した。市職員の同行にも出張に関する条例違反の疑いがあるとした。
花谷史郎氏は「政治家を3人も載せて政治的アピールをして、誰のためになるのか。緊張状態を作り出し、市民の命を危険にさらす行為だ」と糾弾。
その上で「(中国艦船の)領海侵犯は月1、2回のペースで安定しており、尖閣国有化当時に比べると数字は下がっている。こちらから煽るのは全く理解不能で、異常」とこきおろした。
井上美智子氏は「新型コロナウイルスで学校がせっぱ詰まっている時に、トップが島にいない。保護者も朝から怒っている」と語気を強めた。