知事所信表明 重点テーマに「コロナ克服」 復帰50年、建議や宣言検討

所信表明する玉城デニー知事=15日、県議会
所信表明する玉城デニー知事=15日、県議会

 玉城デニー知事は15日開会した県議会2月定例会で所信表明を行い、2022年度県政運営の重点テーマに新型コロナウイルスの克服と県経済の回復、復帰50年に関する発信などを挙げた。
 新型コロナ対策では、関係課を「感染症総務課(仮称)」、「感染症医療確保課(仮称)」、「ワクチン・検査推進課(仮称)」に再編。エッセンシャルワーカーに対するPCR検査の強化など、検査体制の充実に取り組む。医療体制や保健所の強化、空港での水際対策強化なども進める。
 復帰50年の節目に当たり、1970年11月に作成された「復帰措置に関する建議書」で示された県民の福祉、地方自治権の確立、反戦平和、基本的人権の確立などの新生沖縄像と現状とを比較し、建議や宣言のあり方を検討する。
 米軍基地問題に関しては、引き続き日米両政府に対し「当面は在日米軍専用施設面積の50%以下を目指す」とする具体的な数値目標の設定と実現を強く求める。
 普天間飛行場の辺野古移設阻止に向け「今後もあきらめず、ぶれることなく、全身全霊をもって取り組む」と強調した。
 子どもの貧困対策として「子どもの貧困対策推進基金」を60憶円に積み増し、中学校卒業までのこども医療費助成拡充を進める。防災及び危機管理の体制強化を図るとともに、拠点となる「沖縄県防災危機管理センター」の整備や消防防災ヘリの導入推進などを図る。
 離島振興については「離島振興なくして沖縄の振興なしという考えの下、社会・経済・環境が調和する持続可能な海洋島しょ圏の形成に向け取り組む」と述べた。

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