27日投開票の石垣市長選で、八重山日報社は無所属新人で市議の砥板芳行氏(52)、現職の中山義隆氏(54)=自民、公明推薦=に政策に関するアンケートと紙上討論を実施した。有権者に最も訴えたいこととして砥板氏は「島の大自然、伝統、文化を未来に伝え、市民最優先の経済を取り戻す」、中山氏は「3期の市政運営で培ってきた国等の関係各所との関係をフルに活用し、(各種施策に)迅速に取り組んでいく」と回答した。
自衛隊配備計画に対して中山氏は「配備に伴う市民の皆様の生活に影響の出ないよう国と調整していくとともに、必要なインフラ整備等を進めていく」と協力する考えを示した。
砥板氏は「平得大俣への陸自配備の賛否を問う住民投票を実施して結果を尊重する」と強調。住民合意のない配備強化、施設建設は白紙を求め、市民負担の増加に反対した。
尖閣諸島問題について砥板氏は「日本の領土であることを国際社会に理解してもらうことが重要」と外交努力の必要性を指摘。中山氏は、ふるさと納税などを活用し、情報発信や各種調査事業を実施していくとした。
相手候補との紙上討論では、中山氏が「砥板氏本人は自衛隊配備について賛成か反対か」、砥板氏が「尖閣諸島の調査は政治的な緊張を高め、経済に実害をもたらしただけではないか」などとただした。