石垣市立八重山博物館協議会(太田静男会長)が24日、市役所で開かれ、仮称・新八重山博物館建設に向け、市に対して準備室設置と市民の意見反映を求める要請書を出すことを決めた。八重山博物館の砂川栄秀館長は、新博物館建設に向けた庁内の作業について「準備室になるかどうかは別にして、新年度に専門的に職員を配置できるか、最終調整している」と報告した。
同博物館事務局は、昨年11月に新博物館建設検討有識者会議が市に提出した提言書の内容を報告した。
大田会長は、過去にも新博物館建設が計画されながら実現していない経緯に言及。「準備室を一日も早く設置して担当者を置き、基本計画を進めていく体制をつくらないと、元の木阿弥になりそうな感じがする」と危ぐした。
新博物館のあり方については「県立博物館建設では、シンポジウムをやって市民の意見を聞いた。そういうことは石垣市はやらないのか。提言をそのまま踏襲して建設に進むのか」とただした。
新博物館建設に向けた基本計画の策定作業について砂川館長は「平成10年(1998年)に策定した基本計画と提言書をミックスした形でいく。検討委員会の構成には市民の公募も取り入れる」と応じた。
今後、大田会長が準備室の早期設置と、基本計画に市民の意見を反映させる措置を求める要請書を執筆し、同博物館事務局を通じて委員に配布、了承を求めることを決めた。
事務局は、10月23日に同博物館開館50年記念式典と記念講演を行う方針を説明した。記念企画展の開催も予定している。