石垣市の中山義隆市長は2月28日、市長選で自身が4選を果たしたことが陸上自衛隊配備計画にどのような影響を及ぼすか問われ「駐屯地の整備を安定的に進められる。良かったと思う」と述べた。報道各社のインタビューで答えた。
相手候補の砥板芳行氏は野党市議との政策協定で、駐屯地建設予定地内にある市有地の賃貸契約を更新しないとする項目を盛り込んでいた。中山氏は「(自身の当選で)安定的に賃貸できる形になった」と説明。南西諸島の防衛強化を図る防衛省の方針に理解を示し「地域のさまざまな意見を聞きながら、確実な配備に向けて道筋をつくっていきたい」と指摘した。
配備に反対している予定地周辺住民への対応に関しては「地域住民との対話の門戸は閉ざしていないし、逆にこちらからもアプローチしている」とし、配備に反対する市民団体への対応とは異なり、面会を拒否しない考えを示した。
尖閣諸島へ標柱を設置するための国への上陸申請については「継続する」と明言。「海洋調査に行ったが、国会議員を含め、石垣市の行動に対して理解を示している方もたくさんいる。そういう方の力も借りながら、上陸の許可を政府に働き掛けていきたい」と意欲を見せた。
ウクライナ情勢に絡んだ台湾有事の可能性を問われ「国際社会の対応しだいでは、中国の台湾に対する行動が変わってくる」と、ロシアへの制裁を要望。「南シナ海をはじめ東シナ海でも中国の脅威は高まってきている。今後、行政運営する中で、台湾有事の想定も常に持っていなければならない」と警戒感を示した。