石垣市は2日から、今春の高校卒業生を対象とした3回目の新型コロナウイルスワクチン接種を市総合体育館メインアリーナで始めた。卒業生が進学や就職のため島外に出る前に、確実に島内でワクチン接種を済ませてもらう狙いがある。予約人数は対象者の4割程度にとどまっており、市は「予約がなくても接種は可能」と積極的な接種を呼び掛けている。
対象は439人。接種は3日まで2日間の日程で、市によると、初日は約80人、2日目は約100人の予約が入った。
会場には卒業生たちが次々と訪れ、接種を受けた。八重山商工卒業生の樋渡一心さんは「大阪のおばあちゃんの家に住む予定なので、向こうでは先にホテルに泊まり、ワクチンを打とうと思っていた。島で早めに接種する機会をつくってもらってありがたい」と話した。
市はこの2日間、高校卒業生対象の接種を行うため、一般対象の接種を中断した。一般対象の接種は現在、年齢制限がなくなり、ワクチンはモデルナ製を使用している。
市は1、2回目の接種にファイザー製を使用しており、交差接種となる。市は49歳以下の若年層に限って28日~4月17日の接種でファイザー製を使用する予定。高校卒業生対象の接種にもファイザー製を使用している。
市はホームページで予約を受け付けているが、予約がなくても当日、会場で受け付ける。市の担当者は「2回目接種から6カ月経過していれば、積極的に接種を受けてほしい」と呼び掛けた。