CIQ施設「予算措置を」 交付金減で窮地、市議会意見書 最終本会議

市議会3月定例会の最終本会議が開かれた=28日午前、議場
市議会3月定例会の最終本会議が開かれた=28日午前、議場

 石垣市議会(平良秀之議長)3月定例会の最終本会議が28日開かれ、CIQ(税関、出入国管理、検疫)施設整備に国の予算措置を求める意見書など議員提案の意見書4件を可決、閉会した。市は国の一括交付金を活用し、今年度予算でCIQ施設の整備を予定しているが、一括交付金が大幅減額されたあおりで、事業実施が困難になっている。
 CIQ施設整備の関連予算は財源の裏付けがないまま計上されており、野党の一部から疑問の声も上がった。下地敏之港湾課長は「大型寄港船の誘致にはCIQ施設が必須」と述べ、国、県に財源確保を改めて要請していると説明した。
 意見書では「予算確保のめどがたたない。計画のとん挫の可能性が出てきた」と窮状を訴えた。宛て先は首相、官房長官など。長山家康氏が提案した。
 高校生に1人1台のタブレット端末を公費で貸与するよう求める意見書では、小中学校で児童生徒1人1台の端末を国費で配備する「GIGAスクール構想」に言及。高校でもすべての生徒がプログラミングについて学習を開始することになっていると指摘した。大道夏代氏が提案した。宛て先は知事、教育長など。
 路上寝込みに関する法律の改正を求める意見書では、現行の道路交通法では路上寝込み対策が不十分として「酔っ払って路上に寝る行為そのものに対して罰則を科せるようにする抜本的な法律の改正が必要」と求めた。友寄永三氏が提案した。
 野党は「意見書では被害者としての路上寝込みに対する視点が抜け落ちている。常習性がある人には罰則ではなく治療を」(内原英聡氏)と反対し、前津究のみ賛成に回った。宛て先は首相など。
 新石垣空港駐車場に無料駐車時間の設定を求める意見書の宛て先は知事など。長山氏が提案した。
 市が提案した議案のうち、一般会計予算は伊原間の野生牛対策に関し、駆除に当たる法人に対する補助金360万円を減額する内容で修正可決した。審査報告した総務財政員会の米盛初恵委員長によると「法人が全額負担する意思を持っているのに、公金を支出することはおかしい」などという意見が出たという。
 同予算は327億5600万円(前年度比2・7%減)で、クリーンセンターの基幹的設備改修に22億891万円、一般廃棄物最終処分場かさ上げに2億6523万円、民放ラジオ中継局移転に4億7085万円を計上している。

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