新人那根氏が出馬表明 町民と協同、暮らし向上 竹富町長選

町長選に出馬表明する那根氏=29日午前、祖納公民館

 4月17日投票、18日開票の竹富町長選で、町議で新人の那根操氏(70)=西表祖納=は29日、祖納公民館で記者会見し、正式に出馬を表明した。那根氏は基本的なまちづくりの理念として「町民と協同のふるさとづくり」を挙げ「信頼回復を一番目に掲げ、再発防止策を策定し、透明な町政運営を基本とする。すべての町民の暮らしを向上させる」と決意表明した。

 那根氏は官製談合事件などで辞職した前町長との関係性に触れ、「前町長の考え方を継承することはない」と明言。事件となった入札制度については職員のみで構成された現在の検討委員会に第三者を入れ、徹底的に議論して入札制度を改め、再発防止に取り組んでいく意欲を示した。
 町民の信頼回復に向けて各地域に出向き、直接生の声を聞く懇談会を開催し、問題点の改善に向けて早急に対応していく姿勢を示した。町内21公民館を統括する竹富町公民館連絡協議会会長の経験もアピールした。
 すでに自民党に離党届を提出済み。無所属の立場で安全安心なまちづくりや文化芸能の継承など、独自のカラーを打ち出していく。
 争点としては、西表大原で計画されている複合型施設の建設を挙げ「一日も早く、庁舎の一部でも早急に建設したい」と意気込みを語った。
 町議は辞職せず、町長選の立候補に伴い自動失職する見通し。
 元竹富町民俗芸能保存連絡会会長で後援会長の前本隆一氏は「竹富町には各島々に民俗芸能や文化遺産があり、後世に残していかなければいけない。操さんであれば、後世に先人が残した文化遺産を継承できる。町民のために頑張ろうという意志だ。当選させていただくようにお願いしたい」と訴えた。
 出馬会見には町議5人が同席。選対本部長には町議の新田長男議長が就いた。
  ◇  ◇  ◇
 那根操(なね・みさお)1952年2月21日、竹富町字西表(祖納)生まれ。八重農卒。2009年に郵便局を退職。祖納公民館長、竹富町公民館連絡協議会会長などを歴任。14年、町議に初当選。現在2期目。竹富町議会副議長。

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