県内で新型コロナウイルス感染が急拡大していることを受け、石垣市の中山義隆市長は8日の記者会見で「接種しない人が多いと、感染後に重症化率も高くなる。医療機関も逼迫(ひっぱく)しかねない」と述べ、12歳以上の市民に対し、改めて積極的なワクチン接種を呼び掛けた。
県は感染「第7波」に突入したとの認識を示し、石垣市でも連日50人超の感染が確認されている。
中山市長は、住民が旅行や出張で感染したり、人事異動に伴って来島した人の感染が確認された事例が目立つと指摘。「観光客が持ち込んで増えている事例が顕著に出ていることはない」と述べ、観光への影響を否定した。
県が今後、まん延防止等重点措置の適用要請も視野に入れていることに関しては「接種しても感染する事例は出ているが、無症状や軽症で抑えられている。接種率を高め、医療体制を守りながら、経済や市民生活にはなるべく制限をかけずにやっていきたい」と強調した。
政府はワクチン接種者にスポーツ観戦やコンサートの入場料を割り引く「イベントワクワク割」の実施を検討しているが、石垣市で現在進んでいるワクチンの3回目集団接種は17日で終了する。
中山市長は「イベントワクワク割の詳細はまだ出ていないが、3回目接種が条件になったころには(石垣市の接種が)終わっていることになりかねない」と言及。民間医療機関では1日の接種人数が限られているとして、集団接種の期間内に積極的に接種するよう促した。
11日以降の接種は予約なし、接種券持参なしの人も、2回目接種から半年経過していれば受け付ける。
市によると7日時点の接種率は、2回目が65歳以上97%、64歳以下79・9%、全体84・4%、3回目が65歳86%、18~64歳53・81%、12~17歳15・98%、全体61・1%。