県内感染者最多2702人 高齢者に拡大なら病床不足も 新型コロナ

 県は11日、新たに2702人の新型コロナウイルス感染と3人の死亡を発表した。7日の2375人を上回り、過去最多を更新した。県内の病床使用率も53・1%となり、4月19日の50・2%以来、23日ぶりに50%を超えた。県疫学・統計解析委員会は、入院リスクの高い高齢者に感染が拡大した場合「今月中旬には病床不足が顕在化する」と医療の逼迫(ひっぱく)を懸念した。感染者の累計は17万9420人。

 「第7波」は「第6波」を上回る過去最大の流行になった。県保健医療部の宮里義久感染対策統括監は「連休中の感染者が数字に出ており、感染が若者から高齢者などに拡大している。感染者が多い若者、重症化しやすい高齢者への対策が必要」と話した。
 県内の新規感染者は前週の同じ曜日を1501人上回った。5日連続の前週比増。年代別では10代が最多で、県基準の重症者は5人となった。
 宮古島市の新規感染者数は145人となり、感染拡大が著しい。
 死亡者は本島中南部の50代から90歳以上の男女3人。
 県疫学・統計解析委員会は10日発表した感染動向で、ウイルスは9割以上がオミクロン株の「BA・2:系統に置き換わったと分析。今週の新規感染者数を1万3000~1万9000人、今週末までの入院患者数を410~480人、重症者数は8人前後と予測した。
 現時点の感染者は多くが若者や子どもで、ほとんどが軽症のまま回復するため、入院が必要な人への医療は確保されているとしている。
 症状がある人は外出を控えることや、多人数での食事会をしないことなどの対策を示した上で「これらの呼び掛けは繰り返されており、さらに強い制限を求めるべきかについて総合的な行政判断が求められる」と指摘した。
 先週の1週間では、八重山を除いて全県的に感染が拡大しているとしている。八重山は現時点で病床使用率も約16%にとどまっている。
 在沖米軍では新たに183人の報告があった。感染者累計は1万4821人。

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