尖閣「上陸する必要ある」 中国の侵入常態化で市長

尖閣諸島周辺海域で領海侵入した中国海警局の艦船=1月31日(石垣市提供)
尖閣諸島周辺海域で領海侵入した中国海警局の艦船=1月31日(石垣市提供)

石垣市の中山義隆市長は17日の一般質問で、尖閣諸島周辺海域で中国艦船の領海侵入が常態化している問題について「決して許されることではない」と非難。
「国に対して領土領海を守るようお願いすると同時に市が上陸を行い、国際社会に我が国の領土であると明確に示す必要がある」と訴えた。
市は尖閣諸島の字名変更に伴い、各島に標柱を設置するための上陸を国に申請したが、国は不許可とした経緯がある。
尖閣諸島問題は市議会で仲間均氏が取り上げた。自ら漁業者として尖閣周辺に出漁している仲間氏は「中国船の動きを見ると、これまでの手法とは全く異なる」と述べ、中国艦船がより攻撃的になっていると指摘。尖閣周辺海域の現状について「乗っ取られている」と危機感を示した。
中国側の狙いについて小切間元樹企画部長は、国の見解とした上で「中国艦船の尖閣付近での領海侵入は、既存の国際秩序とは相容れない『力による現状変更の試み』と見られる」と述べた。
仲間氏は「日本の領土なのに(政府は)『遺憾である』とか『力による現状変更は認められない』の二言で片づけている。ここに行く船がいつ事故に遭うかも知れないが、誰かが漁をしないと日本の領海ではなくなるという思いだ」と訴えた。

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