地方公共団体が進めるデジタル化の取り組みを政府が表彰する「Digi田(デジデン)甲子園」のアイデア部門で、石垣市のデジタル化構想が県代表に選ばれ、全国大会へのエントリーが決定した。市役所に設置されている「デジタル総合案内窓口」の機能を将来的に充実させ、市民サービス向上に役立てようという取り組み。
「デジタル総合案内窓口」は現在、市役所を訪れた人が総合案内で操作できる。市のデジタル化構想「デジタル総合案内窓口を活用した地域内外のオンライン関係人口の拡大」では、将来的に同窓口を個人のスマートフォンやタブレットで表示できるようにする。
これによって、自宅にいながら市への各種申請を可能とする。市役所への相談も、職員がビデオやチャットで応答できるようになる。
専門的な相談を受けたが、市で対応できない場合、協力自治体である宜野湾市、名護市、うるま市の有資格者が対応するシステムをつくる。
島外の企業が石垣市に進出する際、必要となる人材や連携可能な企業も登録できるようにする。インターネットの仮想空間で市民と島外との交流を拡大し、新たなビジネスチャンスや雇用機会の創出、特産品の販路拡大につなげる。
6月27日に開かれたデジデン甲子園の沖縄県予選では、有識者会議が各自治体の構想を審査。石垣市の構想について、離島や過疎地域の課題克服につながる試みとして高く評価する声が上がった。
市DX課の棚原輝幸課長補佐は「県代表として全国大会で他の都道府県と勝負できるのは光栄なこと」と話した。
デジデン甲子園では実際の取り組みを表彰する「実装部門」と、課題解決のアイデアを募集する「アイデア部門」があり、各都道府県から代表が決まる。
ホームページでは今後、各都道府県代表のPR動画がアップされる。12日から8月15日まではインターネット投票が行われ、国の有識者会議による審査を経て表彰自治体が決まる。表彰式には首相が出席する。