竹富町は、町内の地域情報を動画の番組で発信する「ぱいぬしまテレビ」の開始に向けた実証実験を22日~9月30日の期間で実施する。自宅のテレビで番組を視聴するための機器を町内の希望者に無償貸与し、需要を見極めた上で今後の事業化を判断する。町政策推進課の担当者は「いわば『竹富町専門チャンネル』。スマートフォンを使えない高齢者も、テレビであれば気軽に情報を得られる」と期待している。
「ぱいぬしまテレビ」は竹富町に特化した情報番組を放送するチャンネルで、インターネットを通して放送する。
NTT西日本とFMいしがきサンサンラジオが番組制作や通信技術の提供を通じて町をサポート。実証実験に関しては町の負担はないという。
放送時間は午前7時~午後零時で、町の行政、議会、防災、地域のイベントなどに関する情報などを発信する予定。番組はスマホやタブレットでも視聴できる。
町はこれまで、ホームページや無料情報通信アプリLINE(ライン)で情報を発信してきたが、スマホの操作に慣れない高齢者などへの対応が課題だった。
「ぱいぬしまテレビ」はホームページとラインを通じ、スマホやタブレットでも視聴できるが、専用の機器を接続すれば自宅のテレビで映し出すことが可能。この場合、自宅でNTT西日本のフレッツ光かコラボ光を契約していることなどが条件になる。
町は機器の無償貸与を希望する町民を11日から募集する。問い合わせがあれば、インターネットの契約状況や機器が設置可能かなどを確認した上で、機器を送付する。貸与機関は実証実験の期間中で、終了後は速やかな返却を求める。
町役場や各島の出張所など、公共施設のテレビでも「ぱいぬしまテレビ」を放映する予定。
実証実験終了後、視聴した町民へのアンケートを行い、今後の需要を調査。事業化する場合は番組制作費などの予算化を検討する。
実証実験開始日の22日には、記念番組として歌手・八代亜紀さんのコンサート生中継などを放送する。
貸与可能な機器の台数は25台で、先着順になる。機器貸与の申し込みや実証実験に関する問い合わせはFMいしがきサンサンラジオ℡0980・88・6530、Eメールinfo@fmishigaki・jp