さっそうと船上に立ち、南浮原島にカメラを構える沖縄県立埋蔵文化財センターの水中調査員(写真1)。海底17㍍に眠るのは、未だに国籍不明の難破船や、淡緑色のガラス製品だ。恐らくは、乗組員が愛飲していたアルコールボトルだろう。八重干瀬海底遺跡群にも同種のボトルが発見されており、ワインとジンがそれぞれ入っていただろうと推定されている(写真2)。
2009年と10年の調査では、計22の遺物が確認された。中国産、欧州産、産地不明の磁器(写真中)の他に、石製品、ガラス製品、それに動物の骨と謎めく。更なる調査に期待したい(写真3)。
写真提供=沖縄県立埋蔵文化財センター。同センター第87集 沖縄の水中遺跡・沿岸遺跡ー沿岸地域遺跡分布調査報告ーの記事を再編集いたしました。