新人全員当選、世代交代進む 西表東部「草刈り場」化か 竹富町議選 解説

選挙カーから手を振る候補者=23日、西表島大原

竹富町議選では前泊正人町長を支持する与党7人、中立5人が当選した。4月の町長選で前泊正人町長が誕生した流れを受け、町政刷新を期待する有権者の声が新人5人全員の当選という結果を導いた。40代の町長のもと、町議も12人中40代が3人、30代が2人となり、世代交代が進んだ。
各候補者は選挙期間中、各島や地域で地縁・血縁を頼りに基礎票を固め、浮動票の獲得に地域内をくまなく回り支持を訴えた。
特に西表西部では現職2、元職1、新人3人の計6人が出馬し、緊張感ある選挙戦を展開。それでも最大規模の人口を背景に、5人が当選する結果となった。
各候補が積極的な選挙活動を展開した結果、西表西部の候補が東部の現職2人の地盤に食い込み、現職1人が落選する形となった。
西表西部の候補者の中には、1日に2~3回東部を回り、きめ細かく支持固めに動いた。告示前の前哨戦では他島の候補もたびたび訪れて支持を訴えており、大原地区の725票が「草刈り場」となったとの見方もある。
西表東部の2人の候補者は「西表大原庁舎の早期建設」を重点政策に掲げたが、ある候補者の選対関係者は、大原庁舎建設に対する関心は必ずしも高くなかったとして「若い世代を中心に、子育てや暮らしといった政策を掲げた候補者に票が流れた可能性がある」と指摘する。
波照間は現職の議席1に対し、2人が立候補。他の島に比べ人口規模が大きく、ともに当選を果たした。黒島、竹富は現状の議席1を守った。
今回は新人5人が立候補し、5人全員が当選。議員の平均年齢も9・7歳若返り、町長選から続いて若い世代の躍進が目立った。
前泊町長は「新人が全員当選し、若い力がまた議会の場に立つ。町長選から若い人が政治に関心を持ち始め、まちづくりを一緒にやっていこうと共感を持っていただいた。町民の未来のため、若い力で頑張りたい」と語った。(松村超)

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