29人 立候補届け出 台風の中、異例の選挙戦開始 与党の過半数維持焦点 石垣市議選

 石垣市議選(定数22)が4日告示され、29人が立候補を届け出た。この日は台風11号の接近で石垣島地方に暴風警報が発表される荒れ模様の天候。午前中、選挙戦恒例の風景となっている選挙カーや候補者の遊説はほとんど見られず、7日間の戦いは閑散とした雰囲気の中で異例のスタートを切った。中山義隆市長を支える与党が過半数を維持するか、野党か主導権を奪取するかが最大の焦点になる。投開票は9月11日。

 立候補者は現職20人、前職2人、新人7人。立候補の届け出を済ませたあと、多くの陣営が支持者を集め、選挙戦初日の恒例となっている出陣式・出発式を開いた。ただ台風接近を受けて式を中止したり、暴風警報が解除された同日午後以降に延期する陣営もあった。
 風雨が弱まった午後から、候補者名を連呼する各陣営の選挙カーが徐々に市街地の巡回を始めた。市選挙管理委員会は、一時撤去していた146カ所の市議選、知事選のポスター掲示板を再設置する作業をスタートさせた。
 前回2018年知事選では自衛隊配備の是非が大きな争点だったが、今選挙では与野党の間で大きな対立軸は見られない。ただ来年3月までに開設予定の陸上自衛隊駐屯地に対し、野党候補者は環境問題などを理由に厳しい姿勢で臨む方針を示しており、市議選の結果は駐屯地の運用に影響を与える可能性がある。
 多くの候補者が告示前の前哨戦で支持固めを終え、選挙戦は事実上の終盤戦。各陣営は告示後、主に浮動票の確保に力を入れる。当選ラインは700~800票台と見る陣営が多い。
 今選挙は初めて知事選との同日選になる。前回2018年の投票率は市議選65・73%、知事選59・69%だったが、同日選の相乗効果で知事選の投票率が上昇する可能性が高い。
 市議選候補者の中山市政に対するスタンスは、支持(与党)12人、不支持(野党)11人、中立6人。候補者のうち、当初、取材に対し中山市政「不支持」を表明していた金城利憲氏は4日、スタンスを「中立」に変更した。
 期日前投票は5日から9月10日まで、市役所1階で知事選の期日前投票と同時に行われる。市選管によると、有権者数は3日現在、3万9222人(男1万9625人、女1万9597人)。

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