石垣市議選(定数22)は29人が激戦を展開している。八重山日報社は、候補者に今選挙で最も訴えたい政策のアンケートを行い、全員から回答を得た。主要政策に産業振興、福祉・教育の充実を掲げる候補が多い。台湾有事の懸念を受け、平和のまちづくりを求める声もあり、各候補の政策は多岐にわたった。
産業振興関連では、「離島苦」の代表例として挙げられることが多い高額な航空運賃、輸送費の軽減を訴える声が複数上がった。第一次産業の支援策として、高騰する堆肥や飼料の補助、六次産業化、耕作放棄地の活用などを訴える候補もいた。
福祉・教育の充実では、児童生徒の派遣費補助など子育て環境の充実を訴える声が目立った。ほかに公営塾の設置、高齢者のバス無料化、高校への水産課設置、学校トイレへの生理用品設置など、各候補が独自の目線に立った政策を提案している。
前回2018年市議選は陸上自衛隊配備の是非が大きな争点になったが、来年3月までの駐屯地開設が決まったことを受け、主要政策で自衛隊に触れている候補は少ない。
ただ野党の中には「自衛隊ミサイル基地反対」「台湾や中国との地方自治体間の外交」「石垣島の平和」などを政策に盛り込む候補も見られた。中国との関係緊迫化を受け、尖閣諸島を守る姿勢を示す候補もいた。
各陣営は政策チラシを作成し、それぞれの主張、実績、候補者の人柄をアピール。選挙カーで候補者名と共にスローガンを連呼する陣営もある。
市議選は9月11日、知事選と同時に投開票される。期日前投票は10日まで、市役所1階で午前8時半から午後8時まで行われている。