改選後初となる石垣市議会の9月定例会が28日開会し、初日は議長選出が行われる。現時点で有力候補として、いずれも与党の我喜屋隆次氏(45)、東内原とも子氏(65)、現職の平良秀之氏(52)が浮上している。市議選では与党と与党に近い中立計13人、野党と野党に近い中立計9人という構図になり、多数を占めている与党から議長が選ばれる可能性が高い。
議長は採決に加わらないため、与野党のうち議長を出した勢力が事実上の1人減となる。
与党内では当初、中立会派「未来」の2人を除く11人だけで多数確保を可能にするため、野党から議長を出す案が出た。しかし最終的に与党から議長を選出する方向で調整している。
野党内ではこれ以上の勢力減を恐れ、当初から議長には与党議員を指名すべきとの声が多い。野党議員の1人は「中立の議員が加われば与党と勢力は拮抗(きっこう)する。そのあたりも考えながら議長を選出したい」と話した。
議長選出を巡っては当初、最年長・最多当選で与党の仲間均氏(72)も候補の1人として取り沙汰されたが、仲間氏はライフワークである尖閣諸島周辺での漁業活動に注力したいとして固辞した。
我喜屋氏は4期目で、与党連絡協議会の会長を務め、与党の取りまとめ役として存在感を増している。東内原氏は4期目で、就任すれば初の女性議長になる。公明の平良氏は6期目で、中立的な議会運営で評価が高い。
与党から議長が選出された場合、議会勢力は議長を除き与党側12、野党側9で、改選前と同じになる。