石垣市は2021年度歳入歳出決算をまとめた。一般会計では、税の滞納などで予定されていた歳入が確保できなかった収入未済額が5億6454万円(前年度比15・2%減)、歳入が確保できないことが確定し、損失として計上した不納欠損額が1563万円(同5%減)で、いずれも前年度より減少した。監査委員は意見書で「引き続き財源の確保と負担の公平性の観点から、収入未済額の縮減に向けて全庁的な取り組みに努めてほしい」と要望した。
一般会計の収入未済額は畜産基地施設等売渡収入2億1123万円、固定資産税6334万円。生活保護返還金(滞納繰り越し分)6147万円、市営住宅使用料滞納繰り越し分2660万円など。
不能欠損額は主に市税、財産貸し付け収入の滞納繰越分と生活保護費返還金(滞納繰り越し分)など。
特別会計では収入未済額2億9861万円(同3・2%減)、不能欠損額3923万円(同2・3%減)だった。
予算を計上しながら実際には支出しなかった不用額は一般会計15億2352万円(同11・9%増)、特別会計5億936万円(同13・3%減)。新型コロナウイルス感染拡大を受け、各種研修会、大会の不参加、行事の縮小・中止、講師の招へい中止などが主な要因となっている。
一般会計の歳入決算額は409億4303万円(同3・8%増)、歳出決算額は396億6730万円(同4・7%増)。財政状況を判断する基準の一つとなる実質収支額は7億5900万円の黒字決算となった。
特別会計の歳入決算額は124億6727万円(同3・3%増)、歳出決算額は118億5359万円(同4・4%増)で、実質収支は5億2947万円の黒字決算となった。
監査意見は意見書で、市民税、国民健康保険税の収入率向上について「市民の納税意識の高さと、関係職員の継続した取り組みの成果」と指摘。最少の経費で最大の効果を上げるため、引き続き経済性、効率性、有効性を意識した予算執行を求めた。
決算は17日閉会した市議会9月定例会で認定された。