2価ワクチン接種スタート 危機感薄れか、出足鈍く 石垣市

石垣市で2価ワクチンの集団接種が始まった=7日午後、市健康福祉センター

 石垣市の新型コロナウイルス2価ワクチン(オミクロン株対応ワクチン)集団接種が7日、市健康福祉センターで始まった。市によると対象者は約3万人だが、同日時点の予約者は約1000人にとどまっており、危機感の薄れを反映してか住民の出足は鈍い。医療関係者は「第8波」が12月から年明けにかけて到来すると見ており「重症化を避けるためにも接種してほしい」と呼び掛けている。

 接種対象者は初回接種(1、2回目接種)を完了した12歳以上。今回が3、4回目となる市民の接種券は既に送付済みで、今週中には5回目となる市民に対する接種券の送付を始める。政府は、接種間隔を従来の5カ月から3カ月に短縮している。
 市医療アドバイザーの境田康二氏(かりゆし病院長)は、現在の八重山の感染状況について「届け出対象者が少ないため全体的に少なく見えるが、海外の感染者は増加傾向にある。入国規制が緩和されており、感染者はあっという間に増える可能性が高い。12月中旬から年明けにかけてが危ない」と「第8波」到来を警戒。
 その上で「前回の接種から6カ月経つと抗体量が下がってくる。感染しても症状が軽く済むのは大事なことなので、ワクチンは打った方がいい」と話した。
 接種会場は12月7日まで市健康福祉センター検診ホールだが、12月19日から来年2月28日までは市総合体育館メインアリーナに変更される。
 市によると、市総合体育館では12月中旬までスポーツ大会の予約が入っており、大会終了まで接種会場としては使用できないという。
 集団接種初日の7日は約180人分の予約枠があり、すべて埋まった。市民らが次々と訪れ、接種を済ませていった。
 8日以降の予約枠には空きがあるといい、市の担当者は「感染状況が落ち着いているので、危機感が薄れているのかも知れない」と懸念した。

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