第46回県高等学校総合文化祭・第33回県高等学校郷土芸能大会が5日、沖縄市民会館で開かれ、優秀賞4校に入った八重山農林高校と八重山商工高校が来夏に鹿児島県で開催される全国大会の出場権を得た。八重農郷土芸能部(宮良亜衣李部長)は8日、同校で記者会見し「皆で楽しく演技できた」(宮良部長)と県大会を振り返った。
八重農郷土芸能部の21人は、さまざまな八重山の民謡と舞踊を通じて農作業と収穫の喜びを表現した「米(まい)ぬ為(な)し」を演じた。同部の優秀賞受賞は3年ぶり、全国大会出場は他校との合同出場も含め14回目となる。
「米ぬ為し」は3年前の部員らが考案し、2020年の全国大会で舞う予定だったが、新型コロナウイルス拡大で大会はオンライン開催に。当時、1年生だった3年生が今年、後輩を指導しながら再びこの演目に挑戦した。来年は念願だった全国大会での初披露を果たす。
3年生は宮良部長ら3人だが、卒業するため全国大会には出場できない。宮良部長は「1年生が新しく入る。今大会より、もっといい演舞ができると思うので頑張ってほしい」と後輩にエールを送った。
3年生の具志堅快里さんは「3年生3人で引っ張るのは大変だったけど、堂々と演技できた」、本原香奈さんは「本番では練習より楽しく笑顔で演舞できた。全国大会の切符を後輩に引き継ぐことができてうれしかった」と語った。
県大会の演技を鑑賞した与那嶺国彦校長は「コロナで十分に練習できなかったかも知れないが、チームワークで優秀賞に入った。来年は新メンバーを加えて頑張ってほしい」と激励した。
県大会では八重山高校、南風原高校も優秀賞に選ばれた。優秀賞受賞校のうち2校が県代表になるが、同じ高校は3年連続して全国大会に出場できないルールがある。