2023年秋の完了を予定している「八重山地区ラジオ中継局機能強化事業」の安全祈願祭が6日、バンナ公園内の工事予定地で行われた。老朽化が進む於茂登岳の石垣中継局を撤去した上で、バンナ公園と川平にあるテレビ局のアンテナの下にラジオアンテナを設置する工事。新たにアンテナが整備されることで、台風時の停波などの問題の解消が期待される。難聴地域の解消も図る。事業費は約7億円。国庫の補助を受けて実施する。
祈願祭には、工事を受注している電気興業㈱の下田剛取締役執行役員ら工事関係者21人が出席。現場周辺に清めの酒と塩をまき、工事が安全に完了するよう祈りを捧げた。
下田執行役員は「沖縄地区のインフラを支える重要な施設の整備という大きな仕事をさせてもらえた」とあいさつ。工事発注者の八重山広域市町村圏事務組合の中山義隆理事長(石垣市長)は「工事関係者の皆さんには安全に十分配慮して工事を進めてほしい」などと事業の成功に期待を込めた。
八重山では2003年度、沖縄県情報格差是正にかかる沖縄特別振興対策事業に基づき、民放ラジオ中継局を圏内各地に整備。於茂登岳山頂に完成した石垣中継局はその後、老朽化が進み、台風時に停波してラジオが不通になっても復旧作業に危険が伴うなどの問題を抱えていた。