来月から電子契約導入 県内初、手続きの簡素化 竹富町

 竹富町が来年1月から、県内自治体で初めて電子契約を導入することが分かった。弁護士ドットコム(元榮太一郎代表取締役社長、本社・東京都港区)が提供するクラウド型電子契約サービス「クラウドサイン」を活用し、オンライン上で各種契約手続きが可能となる。町役場では19、20日の2日間、職員と事業者向けの説明会が行われた。

 電子契約の導入により、これまで契約手続きで行われていた契約書の印刷、製本、郵送、押印などの作業が不要となる。事業者は収入印紙が金額によらず不要になるため、コスト削減につながる。
 多数の離島で構成される竹富町では、町内事業者との契約手続きに島間をまたぐ郵送手続きが発生するため、従来は船の欠航の影響を受けていた。だが今後はウェブ環境さえ整えばオンライン上ですべて完結できる。
 事業者がクラウドサインを利用する場合、アカウント登録は不要だが、無料でアカウント登録することもできる。町ではすべての契約手続きで紙をなくすのではなく、選択肢として電子契約の手法を提供し、順次移行していく方針。
 自治体と民間との電子契約は2021年1月に地方自治法の施行規則の改正により可能となった。全国で自治体の電子契約導入率は10月時点で2・6%となっているという。
 説明会には事業者75人と県内20自治体がオンラインで参加した。

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