20日の与那国町議会12月定例会では一般質問終了後、避難シェルター設置に関する意見書が審議され、賛成多数で可決された。台湾有事が発生した場合、最も近い与那国町は町民の生命と安全が脅かされると強く懸念。シェルター設置を国に求めた。
田里千代基氏は反対の立場で討論。玉城デニー知事の県議会答弁や音楽家の坂本龍一氏の発言を引用し「ミサイル攻撃を受ける事態になれば、シェルターに隠れる前に着弾し犠牲になる可能性が高い。シェルターに身を隠す事態は平和ではない。平和的外交、経済的交流に全力で取り組むべき」と強調。国際交流と地域経済の活性化に道を開く施策を政府に求めるべきと訴えた。嵩西茂則氏が提案した。
上地常夫氏は賛成の立場で討論。国民保護法を例に挙げ趣旨を説明。「国、地方公共団体の責務として武力攻撃や災害への対処措置が明記されている」と紹介。市町村には避難パターンの作成義務があるとして「(町は)警察や海保、自衛隊と協議、計画している。年度内には制定する」と説明した。シェルターは自然災害対策でも活用できると強調し意見書に賛成した。
意見書の宛て先は、総理や官房長官、防衛相、沖縄担当相、衆参両院議長。
一般質問終了後には、インボイス制度の実施延期を求める意見書や議員派遣も審議され、全会一致で可決した。