跡地活用へ事業者募集 にぎわい創出、自由提案期待 石垣市旧庁舎

 石垣市が、美崎町の旧庁舎跡地を活用する事業者を募集している。物販や宿泊が可能な施設の建設を必須とした上で、事業者にはエンターテインメントなどの要素を自由に提案してもらう。市は「地域のにぎわい創出や、観光振興に資する民間施設の整備・運営を求める」としている。

 活用する土地は旧本庁舎跡地(1万373平方㍍)と、道路を挟んで隣接する旧教育委員会跡地(987平方㍍)。
 市は昨年8月~12月にも事業者を募集し、複数の事業者が手を挙げた。しかし新型コロナウイルス禍の影響で各事業者とも投資には慎重姿勢で、提案内容が市の要望を満たさず、募集が仕切り直しになった経緯がある。
 中山義隆市長は23日の記者懇談会で「コロナの先が見えてきた中で、観光客も戻っている。新たな事業者の募集で、いいアイデアが出れば」と期待した。
 市は跡地に建設する新施設について➀観光案内などの窓口機能➁バス、タクシー乗り場などの公共交通結節機能➂物販、飲食などの複合型商業機能➃宿泊施設機能➄駐車場(100台以上)➅津波避難ビルとしての防災機能―などを必須条件とした。
 事業者の自由提案内容については、劇場ホール、映画館、伝統芸能を披露できるステージなどを例示した。
 前回募集時は、市有地となっている跡地の賃貸借期間は30年とされたが、今回の募集では事業者の提案により50年以内の賃貸借間設定を可能とした。土地に対する施設の容積率は200%以上とすることや、省エネ推進なども新たな条件に加えた。
 事業者の募集は今月15日に開始。2023年5月15日を提案締め切り日としており、事業者の決定は同年7月ごろを見込む。
 市は老朽化した旧庁舎を取り壊す方針で、来年度から解体作業に入り、夏ごろには撤去が完了する予定。

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