石垣市は29、30日に尖閣諸島周辺海域で海洋調査を行う。2022年に続き2回目。今回も東海大学の協力を受けて行う。調査海域は石垣島北西と尖閣諸島周辺。魚影や海洋、周辺海域の外観(景観)をそれぞれ調査しドローンも使用する予定。戦時中、台湾への疎開中に米軍機の攻撃を受け、漂流し尖閣諸島に流れ着き亡くなった犠牲者を悼み、海上慰霊祭も行い、中山義隆市長、市職員、市議らが参加する見込み。
調査は、SDGsの目標である海洋保全を図る目的で行う。漂着ごみや気候変動の影響を受ける尖閣諸島と周辺海域の最新データを集積。景観調査も行い、地形や植生などを把握する。
魚影調査も行い、海域の生物量を調査する。海洋調査では、投下式計測器「XCTD」を水中に投下し水温や塩分、水深を測定する。
今回は仲嶺忠師氏、髙良宗矩氏、後上里厚司氏、長山家康氏、友寄永三氏、箕底用一氏の市議6人も同行するほか、東海大の山田吉彦教授も参加する。
乗員は29日午後3時半に石垣港に集合。PCR検査で新型コロナウイルスの陰性確認を行い、同5時に出港し午後6時半に最初の調査予定海域に到着する予定。翌30日午前2時に尖閣諸島海域に到着。同7時半に観測を開始し魚釣島などの外観調査、写真・動画撮影、ドローンによる空撮を行う。同10時に観測を終了し石垣港に向けて航走開始。午後7時に帰港する。直後に報道陣の取材に応じる予定。翌31日には記者会見も予定する。
20日、市は市議向けに説明会を開催し山田教授もオンラインで参加。市議が乗船する意義を強調した。
今回は、前回調査で使用した船(約2000㌧)より小型の700㌧級の調査船を使う予定。
当初、調査は27、28日に予定され、29、30日は予備日だった。寒波による悪天候が原因で調査船が出港できず延期していた。