石垣市平得大俣の陸上自衛隊石垣駐屯地(仮称)開設を前に、沖縄防衛局の担当者が17日午前、石垣市役所に中山義隆市長を訪ね、開設時期が3月中旬ごろになると報告した。開設に伴い、駐屯地の人員約570人と自衛隊車両約200台も島内に移動を予定していることも報告された。
石垣駐屯地には、新たに編成される八重山警備隊(仮称)、熊本県の健軍駐屯地から移駐する第303対艦ミサイル中隊、長崎県の竹松駐屯地から移駐する第348高射中隊、駐屯地の業務を行う業務隊、会計隊など総勢約570人が配備される予定。
装備は八重山警備隊が中距離多目的誘導弾、81㍉迫撃砲、第303地対艦ミサイル中隊が12式地対艦誘導弾、第348高射中隊が03式中距離地対空誘導弾などとなっている。
配備される隊員は民間航空機で石垣島に移動するが、車両は海上輸送で陸揚げして駐屯地まで運ばれる。中山市長は「車両も多いことから搬入等で市民生活に交通渋滞などの支障がないよう、できる限りの配慮をしてほしい」と要望。
沖縄防衛局の濱和彦企画部長は「車両等の移動には市民に影響がないよう、安全確保に十分留意して開設準備を進める」と応じた。
弾薬については信管があるものは外し、火薬類取締法に準じて安全に搬入すると説明があった。中山市長は「安全等に配慮して実施してほしい」と強く念を押した。
面談後、報道陣の取材に応じた中山市長は、駐屯地開設に当たって住民説明会を開催するよう要望したと明らかにした。防衛局側からは、開設前に開催する方向と回答があったという。