攻撃の前段階から避難必要 受け入れ先九州の見通し 岩田氏講演

基調講演する岩田氏=18日午後、ANAインターコンチネンタル石垣リゾート

 18日に開かれたシンポジウム「八重山群島の住民保護計画で、元陸上幕僚長の岩田清文氏が基調講演し「今の国民保護法制は、有事になってからでないと適用できない」と指摘。有事に至らない武力攻撃予測事態の段階で国民保護法を適用し、住民が円滑に避難できる仕組みが必要と指摘した。
 県民の避難先について「九州・沖縄の各県は協定を結んでいるようで、相手のアパートや賃貸住宅に入る体制が取れていると聞いている」と述べ、九州になるとの見通しを示した。
 米国や台湾の軍事関係者からは、中国の台湾侵攻が近いとの警告が次々と発せられている。岩田氏は、昨年3期目に入った中国の習近平国家主席が党幹部を側近で固めたことに触れ「習主席が(台湾侵攻を)『やれ』と言ったら誰も逆らえない体制ができた」と危機感を示した。
 台湾有事が勃発した場合の八重山への影響については「中国から見ると目障りなのが先島。海底ケーブルを切ったり、発電所を攻撃するなどの破壊工作は可能だ」と述べ、台湾侵攻に合わせ、中国が「先島の無力化」を図る可能性が高いとした。
 安倍晋三元首相が習主席に会った際「尖閣諸島に手を出すな」と明言したエピソードを紹介。来月石垣島に開設される陸上自衛隊駐屯地について「明確に意志を示すことが抑止になる。駐屯地を創設して(島々を守るという)我々の意志を示すことが大事だと思って計画した」と意義を強調した。

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