【金波銀波】八重山日報社が18日に…

 八重山日報社が18日に市内のホテルで開催したシンポジウム「八重山群島の住民保護計画~周辺有事に備えて~」で、糸数健一与那国町長から意外な発言があり会場から笑いを誘った◆同町と姉妹都市提携を結んでいる台湾・花連市を、糸数町長が先日訪れた際、台湾有事における避難について議論した時のこと。台湾側から「それなら花蓮に来てください」という思いがけない申し出があったという◆冗談ではないかと思える発言だが、実は台湾人の本音ではないのだろうか。台湾はオランダ、鄭成功政権、清国、日本、中国国民党といった、外来政権による支配を余儀なくされてきたが、人々はどんな支配者でもやり過ごして生きてきた◆そんな人たちにとっては、台湾有事が発生したら、避難が困難な小さな離島の与那国島にいるより、花蓮に逃れたほうがまだ、身の安全を確保できるという考えから出たとみられる◆その指摘が正しいかどうかを評価することは難しい。厳しい国際政治の現実を知らない台湾人の戯言と一笑に付してしまうのは簡単だが、台湾人のしたたかさと柔軟性を改めて教えられた気がする。国際社会の中では、日本人は生真面目で融通が利かないといわれている。まさにこんな指摘をする筆者も日本人そのものだ。

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