石垣市の中山義隆市長は市議会3月定例会初日の27日、2023年度施政方針演説をした。有事の際の住民避難について施政方針では初めて言及し、迅速・安全に避難できるよう、早期の空港滑走路延長を国に要請すると表明した。国、県などと来月行う図上訓練で島外避難を検証し「輸送方法や関係機関との連携体制など、より具体的かつ詳細な避難実施要領の作成に取り組む」と説明した。
新型コロナウイルスに関しては、政府が5月から感染症法上の扱いを季節性インフルエンザと同じ「2類相当」に移行することを挙げ「新型コロナとの闘いに、ようやく終わりが見えてきた」と述べた。
子ども医療費の助成対象年齢を23年度からさらに拡大し、18歳到達後の最初の3月31日までとする。
児童生徒に対する学校給食費の助成額は、一食当たりで小学生は38円から59円に、中学生は41円から66円に増額する。第3子以降は引き続き無償。
八重山食肉センターでと畜された牛肉などを空港から直接、海外へ輸出するための「保税蔵置場」を23年度、空港に再設置する。
市内への狩猟者研修センター設置に向け、23年度は基本計画を策定し、財源の検討などを進めていく。
旧空港跡地では新市街地の形成を目指して区画整理事業の導入を予定しており、23年度内の都市計画決定と事業認可を目指す。
陸上自衛隊石垣島駐屯地周辺で公共用水域と地下水の影響を調査するため、開設前の水質調査を終えており、開設後も水質調査を実施する。
23年度から「いしがきSDGs推進プラットフォーム」運用をスタートさせ、市内でSDGsに取り組む事業者や団体などの会員を募る。
「いよいよ市制初の人口5万人時代に突入する」と宣言し、23年度を「躍動」「飛躍」の年にすると意気込みを示した。