石垣市議会(我喜屋隆次議長)3月定例会は一般質問2日目の14日、石川勇作、東内原とも子、長山家康、田盛英伸の4氏が登壇した。一括交付金を財源とした児童生徒の派遣費補助について、天久朝市教育部長は「沖縄振興予算が年々減額されている中、現行制度の維持にも影響しないか懸念されている」とした上で、一括交付金以外の財源も模索する考えを示した。
児童生徒の派遣費補助は石川氏と田盛氏が取り上げ、物価高騰の中、保護者の負担が重くなっているとして増額の検討を求めた。
天久部長によると、市教委は今年度、派遣費用の実態を把握するため、派遣費補助の実績報告の際に一人当たりの派遣費用に関するアンケート調査を実施している。調査結果を踏まえ、来年度以降に現行制度の見直しを検討する。
天久部長は「現行制度見直しを検討する中で、一括交付金以外の財源を模索し、離島の教育活動の格差是正に努めたい」と述べた。
市は県に対し、派遣費補助の市負担分を県が負担するよう要請を重ねているが、現在まで実現していない。天久部長は「引き続き県に粘り強く要請する」とした。
ゴルフ場付きリゾート施設整備について長山氏は、玉城デニー知事が今月、県議会で現地視察を検討する意向を示したことを取り上げ、市の対応をただした。
玉城知事は、事業者のユニマットプレシャスから提出された地域経済牽引(けんいん)事業計画を県が承認した際、県が付した知事意見を踏まえた措置が取られているか確認する考えという。
中山市長は「県議会で与党の皆さんがいろいろ言ったことに対し、知事が『現地を見てくる』という話だった。来ていただいた時には『石垣が必要としているので、すぐにスタートさせてほしい』と強く申し上げたい」と事業推進を直訴する考えを示した。
事業の進ちょく状況について小切間元樹企画部長は、農地転用と開発行為の手続きについて県に進達していると報告。「それぞれの手続き完了後には事業者が着工に向けて動き出す」と報告した。
石川氏は市のスポーツ施設について、平日昼間の利用率が低いことを指摘。曜日ごとに競技を決めて子供たちに無料開放することを提案した。
中山義隆市長は「島の子どもたちが活躍する姿は地域を元気にする。ぜひ検討を進めていきたい」と前向きな姿勢を示した。