野底小で1人だけの旅立ち 石垣市内で児童560人卒業

式典後、教職員に抱擁(ほうよう)される瓜生君=23日、野底小

石垣市内の多くの小学校で23日、卒業式が行われた。今年度は市内公立校から約560人が卒業。6年間の課程を無事終えた卒業生たちは、証書を大事に手に持ちながら、晴れやかな表情で学び舎を去った。
市立野底小(仲皿利治校長)では、瓜生幸吉君(12)だけが卒業。「1人だけの卒業式」に臨んだ瓜生君は「ここを離れたくない。誰とでも話しやすい、良い学校だった」と別れを惜しんだ。
瓜生君が花道をくぐって入場すると、拍手が四方八方から巻き起こり、瓜生君はやや恥ずかしそうに頭を下げた。
壇上で式辞を述べた仲皿校長は、唯一の最上級生として学校行事を引っ張った瓜生君を「役目を果たしてくれた」とたたえた。「勉強面で競う相手がいなくても、得意のパソコンを駆使し学習していた。中学でも友だちに自分の良さを教えてもらってほしい」と期待。瓜生君と力強く握手を交わした。
瓜生君は3年時に、徳島県から転校してきた。母・文(あや)さん(39)によると、誰にでも声をかける人懐っこい性格の瓜生君は、転校後は他の保護者相手にも冗談を飛ばすようになるほど、さらに社交的になったという。
文さんは「野底小の皆さんが幸吉の良い面を引き出してくれた」と涙ながらに感謝した。
瓜生君は「学習発表会、修学旅行、ルールを知らずに始めたバスケ。すべて皆さんに支えられながら成長した。中学で得意の国語を伸ばす」と宣言。
保護者、教職員がスタンディングオベーションを送る中、胸を張って退場した。
この日に式典を執り行った主な学校のうち、伊野田小でも、曽我太志君(12)1人だけの卒業式が執り行われた。

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