「国守り抜く決意」 抑止力向上を強調 陸自石垣駐屯地開設行事

隊旗を授与した浜田防衛相(左)と井上司令=2日午前、石垣駐屯地

 防衛省は2日、陸上自衛隊石垣駐屯地の開設記念行事を現地で開いた。出席した浜田靖一防衛相は「石垣島を含む先島諸島は、我が国防衛の最前線だ。南西地域における防衛体制の強化は、我が国を守り抜く決意の表れだ」と強調。井上雄一朗駐屯地司令に隊旗を授与した。

 石垣駐屯地に到着した浜田防衛相は部隊を巡閲した。続いて開かれた式典には来賓として八重山の3市町長が顔をそろえた。
 浜田防衛相は石垣市民に対し「皆様から温かい支援や協力を賜ればありがたい」と受け入れを要請。隊員に対し「一致団結し任務に精励するよう期待する。諸君は国の宝だ」とエールを送った。
 井上司令は「中国の活動は活発化する傾向にある。情勢は非常に厳しく複雑な状況にあり、一時も目を離すことはできない。努力を積み重ね、八重山地域と島民を守る抑止力の要として、役割を果たし続ける」と力を込めた。
 来賓の中山義隆石垣市長は「自国を守る能力を周囲に示し、戦争を回避することが自衛隊の本質。抑止力を適切に向上させ、有事を防ぎ、平和な暮らしの維持や国民の命と財産を守ることにつながる」と期待した。
 登野城字会の獅子舞が華やかに披露され、式典に花を添えた。
 石垣駐屯地は3月16日に開設。約570人の隊員が所属。その家族を含め、約800人が市内で生活する。4月2日の記念行事を経て本格的な運用を開始した。今年度中に車両整備場など、未完成施設の工事を進める。
 国は今後、八重山地域の陸自部隊を強化する予定。与那国駐屯地には電子戦部隊を配備する予定で、同駐屯地の拡大とミサイル部隊の配備も検討している。

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