石垣駐屯地周辺に営巣 カンムリワシ 防衛局、突発的な音控える

 沖縄防衛局は28日、陸上自衛隊石垣駐屯地周辺で、国指定特別天然記念物のカンムリワシの営巣活動が確認されたと発表した。このため、駐屯地周辺の営巣場所から一定の範囲では、突発的な音が生じる建設工事に伴う作業を一時的に控える対策を取った。
 営巣活動は26日に行った環境モニタリング調査で判明。つがいと思われるペアの雄が特定の場所に出入りし、食物を運ぶなどの行動を確認した。沖縄防衛局は市に報告。市教育委員会文化財課と共に、営巣活動に対する保全対策が確実に実施されるよう協議していく。
 現在、営巣はカンムリワシが抱卵している段階。卵がかえり巣から離れるまでの期間(例年、7月中旬まで)、両者はモニタリング調査を継続していく。
 駐屯地の工事造成や建物の建築の一部は終わっていて、建設初期の様な大きな音を発する岩石の破砕などは行っていないという。
 市の担当者は「防衛局の方とカンムリワシの営巣活動を確認すると、口頭や文書で協議してきた。営巣に影響が出ないよう、慎重に公共工事を行う」と話す。
 両者は、駐屯地建設によるカンムリワシの繁殖に影響が生じないよう、専門家を交えてモニタリング調査を行っていた。

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