「第２６回鳩間島音楽祭」（同実行委員会）が４日、鳩間島コミュニティセンター前の野外ステージで４年ぶりに開催された。八重山出身の東里梨生（元やなわらばー）や金城弘美などのアーティストら８組が出演し、郡内外から訪れた約６００人（主催者発表）とともに音楽祭を盛り上げた。青い空と海、白い雲と砂浜に囲まれた人口約６０人の島はこの日、八重山の歌と踊りと人々の活気で満たされた。

　島の活性化を願って始められた音楽祭は加治工勇実行委員長宅の庭先で第１回を開催。その後、島民やリピーターなどに支えられて鳩間島の恒例イベントに発展した。
　ステージでは座開きで鳩間小中学校の児童生徒が校歌ダンスを踊り、鳩間出身の婦人会による「鳩間中森」も披露された。
　長間辰夫の八重山民謡、仲宗根豊の宮古民謡など、沖縄ならではの民謡や石垣島ロックバンド・ブラックレイン、竹富町観光大使のつちだきくおのステージも続いた。元やなわらばーの東里梨生、金城弘美もきれいな歌声を会場いっぱいに響かせた。ココナッツクラブのバンド演奏も盛り上がり、フィナーレは加治工実行委員長らによる「鳩間の港」に合わせて観客らも踊り、音楽の祭典は幕を下ろした。
　会場では石垣美崎牛の牛丼や海賊カレーなどの食べ物のほか、鳩間島音楽祭ラベルの泡盛も限定販売された。抽選会も行われ、パイナップルや三線、泡盛、ＪＴＡの航空券などが来場者にプレゼントされた。
　家族やいとこらと石垣島から参加した佐久川寛梛（かんな）君（１０）は抽選会で見事ＪＴＡ賞の航空券を獲得し、「歌を聞いた後にすぐに抽選会があってドキドキして面白かった。（当たった券で）沖縄本島でたくさん遊びたい」と笑顔を見せた。
　弟の寛海（ひろみ）君（７）は「鳩間島に初めて来て、音楽祭は楽しかった。サップに乗って相撲もできて良かった」と満喫した様子。妹のことはさん（５）は竹富町のマスコットキャラクター「ピカリャ～」のグッズをうれしそうににぎり、「（ピカリャ～と）写真を一緒に撮れて楽しかった」とうれしそうだった。
　音楽祭終了後、加治工実行委員長らは鳩間港でフェリーを待つ参加者に向けて、演奏と踊りを披露。「来年もまた来てね」と願いを込めて島民らと一緒に見送った。