島の自然や課題体験 フォトウェディングでツアー

体験モニターツアーを企画した小倉智之代表(右)、大東佑汰さん(右から2人目)と後藤千佳さん(同3人目)のカップル、フォトグラファーの宮良巧さん(左)=4月22日、崎枝

石垣島のパイン収獲やビーチクリーン体験をパッケージにしたフォトウェディングのモニターツアーがこのほど、市内で行われた。島内で活動するフォトグラファーでWARAYUN合同会社=大浜=の小倉智之代表(36)が企画。フォトウェディングで訪れるカップルの満足度向上につなげる取り組み。この日はフォトグラファーやビデオグラファーら5人がカップルに同行した。
小倉代表によると、石垣島や沖縄でのフォトウェディング需要はこの4~5年で10倍ほど増えており、大半の客はビーチ撮影をリクエストするという。
ビーチに行って撮影をするが、当事者と撮影者だけで完結しているケースが多く「島の人との関わりや島のことをほとんど知らずに帰っていく人が多い」(小倉代表)。フォトウェディングを通して「島へもっと貢献ができないか」と模索する中でモニターツアーを組んだ。
4月22日のツアーには6月に挙式予定で三重県在住の大東佑汰さん(28)と後藤千佳さん(27)のカップルが参加。パインの収獲体験に臨んだ。
まひろふぁーむの伊志嶺雅也代表(44)が協力。二人は名蔵シイラ原のパイン畑でウェディング姿のまま、パインの収獲方法を教わり、カマを使ってスナックパイン(ボゴール種)を収穫した。収穫したパインは、その場で2人が食べさせ合った。
初めて自身の農園で収穫体験をしてもらった伊志嶺さんは「幸せそうに楽しんでもらえて良かった。石垣島を満喫してもらい、石垣島のPRにつながれば」と笑顔を見せた。
このあとのビークリーン体験は、崎枝の電信屋跡に隣接するビーチでの撮影後に実施。2人はウェディング姿のままトングを持ってゴミを拾い集めた。
一連のツアーを振り返り、新婦の千佳さんは「パインは甘くて感動した。今まで食べた中で一番おいしかった。ビーチクリーンは意外とゴミがたくさんあることに初めて気づかされ、沖縄のきれいな海を保つためにも清掃活動は必要なことだと感じた」と感想を語った。
新郎の佑汰さんは「満足度は100%。こんなきれいな景色の中で思い出を写真と一緒に残せるのはうれしい」と笑顔を見せた。
ツアーに参加したフォトグラファーの星川慶さん(29)は「お客さまを巻き込んだツアーは初めてで、旅行先への貢献を実感すると満足度も高いと分かった」と強調。「特別な体験を通して、また島に戻ってマタニティフォトや家族写真など、石垣で思い出を重ねてもらえるような関係構築ができれば」と願った。
小倉代表は「反応はとても良かった。島の魅力を伝える活動を継続的に増やし、関わる人の枠を広げて島にも還元できるような流れにしていきたい。海もただきれいというだけではなく、現状やビーチクリーンの活動も知ってもらうきっかけにしてもらえたら」と期待した。

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