石垣市役所の新規採用職員が8日、研修の一環として地域住民を訪問し、市への要望などを聞く「飛び込み営業」を行った。市民の声を市政に反映させようと中山義隆市長の指示で毎年行われてきたもので、最近は新型コロナウイルス禍で訪問を自粛していたが、4年ぶりに再開された。
新規職員は3~4人のグループに分かれ、それぞれ担当の地域を訪問。市民の住宅などを訪れ「何か困っていることはないか」「街中で危険な場所がないか」などを質問した。通行人の住民にも話しかけた。
平得・真栄里地区では「道路や歩道の陥没がある」「ごみ出しの分別が分からない時がある」「防犯灯が切れている箇所がある」などの声が上がった。
地域訪問後、新規職員らは市役所に戻り、それぞれのグループの報告と発表を行った。
多くの地区で、道路や街灯の不備など、交通インフラに関連する課題が確認された。子どもを日常的に預けられる施設を求める声も多かった。
不満や不安をどこに相談すればいいのか分からないという声も多かったという。新規採用職員が住民から声を聞く中「頑張って」「偉いね」と声をかけてもらえることもあった。
平得・真栄里地区を訪問したDX課の根間周憲主事(24)は「市街地を散策する機会も少ないので、いろいろな気付きがあった。住民の生の声を聞けたことが一番良かった。この経験を業務に生かしたい」と抱負を述べた。