小浜―西表架橋構想提案へ 八重山建産連が竹富町に

 八重山建設産業団体連合会(米盛博明会長)が小浜島と西表島を結ぶ橋梁の建設を竹富町に提案することが26日分かった。米盛会長が29日午前に米盛会長が町役場に前泊正人町長を訪ね、架橋構想を説明する。米盛会長は国事業で構想が進むことに期待感を示し「両島の利便性が向上する」と語った。

 架橋構想では、小浜島の細崎地区から西表島の野原崎南側までを2770㍍の橋梁で結ぶ。このうち、600㍍は両島間の海峡・ヨナラ水道を横断するため、船舶が航行できるよう桁下部分を高くする。由布島東側の海上を通り、西表島内の県道白浜南風見線と合流する。片側一車線を想定。
 八重山建産連の提案書では、両島を橋梁で結ぶことで医療や福祉、教育、産業、防災などの各分野で利便性が向上できると強調。一方、世界自然遺産に登録された西表島への環境負荷や景観変化なども懸念されるとし、町民による議論が必要だと指摘した。
 架橋構想は30年前からあった。米盛氏によると「予算建てはできていたが、ヨナラ水道にマンタが回遊しており反対された」という。マンタは、現在は川平湾周辺を回遊しており構想に影響はないとしている。技術の進歩で「環境への影響を最小限に抑えられる」と強調した。
 小浜島を巡っては、生コン工場が閉鎖されたことで公共事業に影響が出ている。
 宮古島では、同島と周辺離島の来間島を結ぶ来間大島が農水関連予算を活用し、農道として建設されている。小浜―西表間も同様のスキームで国による予算編成ができる可能性がある。
 米盛氏は「事業が完了するまでには5年から10年かかるかもしれない。地元で議論し、町民が意見を一致させ要望してほしい。町は大きなビジョンを持って取り組んでほしい」と力を込めた。

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