空、海の便全面マヒ 台風2号、八重山遠ざかる 西表で最大瞬間30.1㍍

強風で倒れた樹木=1日午前9時ごろ、石垣市登野城

 大型の台風2号は1日朝、八重山地方に最接近したのち、宮古島の南海上を1時間に15㌔の速さで北北東に進んだ。石垣島地方に発表されていた暴風警報は1日午後、強風注意報に切り替わった。八重山地方は、暴風域には入らなかったが、台風の接近と共に風速が強まり、5月31日午後7時すぎに新石垣空港で最大瞬間風速31・4㍍を観測。1日には午前1時過ぎ、竹富町大原で30・1㍍、3時半ごろ、与那国空港で27・8㍍を記録した。八重山の空、海の便は全面マヒ。農作物などにも被害が予想され、住民生活や観光産業に大きな影響が出ている。

 石垣市新川の旧道沿いでは5月31日午後7時ごろ、強風により倒木が発生した。木は同40分、市消防により撤去された。負傷者はいなかった。
 沖縄電力によると、1日午前零時ごろから朝8時ごろにかけて、石垣市川平、崎枝で10戸未満が停電した。
 農作物の被害状況については、県八重山農林水産振興センター農業改良普及課などが調査中。
 石垣島地方に発表されていた暴風警報は1日午後12時7分、強風注意報に切り替わった。
 これを受け、石垣、竹富の両自治体に設置されていた避難所はすべて閉鎖された。閉鎖までに、石垣市の結(ゆ)い心(くくる)センターに7人、健康福祉センターに4人が避難した。竹富町で避難した人はいなかった。
 石垣市役所、竹富町役場は午後1時から業務を再開。一方で、圏内の公立小中学校は、正午までに警報が解除されなかったため終日休校となった。
 台風は1日午後5時現在、時速15㌔で那覇市の南西約160㌔を北北東に進んでいる。中心気圧は975ヘクトパスカル。
 5月29日午後から欠航が続いている離島便は、安栄観光、八重山観光フェリーの両社ともに2日も全便欠航となる見通しを示している。新石垣空港発着の空の便も、午前中を中心に一部の便が欠航となる見通し。
 同日午後3時現在、台風の中心気圧は975ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は25㍍、最大瞬間風速は35㍍。
 石垣島地方気象台によると、大雨の恐れもあったが、台風の雨雲は台風中心の東側に多くかかり、八重山地方は台風の西側に位置したために、降水量は少なかった。
 24時間降水量は、石垣島36㍉(1日午後2時40分まで)、竹富町西表島33・5㍉(同日午後0時まで)などだった。
 2日も強風や高波への警戒は必要で、2日に予想される最大風速は石垣島地方18㍍(最大瞬間風速30㍍)、与那国島地方17㍍(同30㍍)。
 沿岸の海域では大しけが続いており、2日は石垣島地方、与那国島地方いずれもうねりを伴う5㍍の波が予想されている。台風は2日明け方にかけて沖縄本島にかなり接近し、その後日本の南の海上に達する見込み。

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