ミサイル配備「抑止力のため必要」 櫻井氏、繰り返し理解を 糸数与那国町長と意見を交わす

糸数健一町長と意見交換する櫻井よしこ氏(右)

 ジャーナリストの櫻井よしこ氏が18日、与那国町を訪れ、台湾有事を念頭に糸数健一町長と島の安全保障などについて意見を交わした。
 与那国島が日本の最西端に位置し、有事に巻き込まれる恐れが高まる懸念に、糸数氏は「島を守り抜き、一人も取り残さない」と覚悟を述べ、今年3月、住民避難の図上訓練で避難方法などのシミュレーションが行われたことは評価しながらも「避難した先に、与那国町民のコミュニティを確保できるか、避難後に残された財産の管理、家畜の世話はどうするか。島を守ってくれる自衛隊員の生活をどう確保していくか。時間の猶予はない」と、山積する課題に迅速に取り組む決意を強調した。
 櫻井氏が自衛隊与那国駐屯地へのミサイル配備計画を巡る住民の反応を問うと、糸数氏は「迎撃ミサイルと、敵基地攻撃能力を持つミサイルがひとくくりにされ、ミサイルというだけで反対となる。ミサイル基地があるから狙われるという反対意見も根強い」と、一部住民の理解が得られないことに苦悩をにじませた。
 櫻井氏は、「ミサイルの技術的な説明をするより、沖縄、与那国の立場としては、ミサイル配備は戦争を起こさせないぞ、という意思表示になる。ミサイル配備が戦争を防ぐための抑止力なんだ、と繰り返し言っていくこと必要がある」と、糸数氏を援護した。
 「平和を発信しつづければ、紛争は起こらない」「国連重視」を掲げるスタンスに対して、櫻井氏は「目の前の現実から目をそらしてはいけない。もはや国連機関も中国マネーにからめとられている実情は、コロナ対応で明らかになった」と指摘した。両氏は、中国やロシア、北朝鮮など日本を取り巻く脅威には、日本が戦争は起こさせないという旗幟を鮮明にしておかなければならないとの認識で一致した。
 櫻井氏は、自衛隊与那国駐屯地も訪問。鵜川優一郎司令らと懇談した。

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