台湾との定期航路、開設へ 石垣市、検討委を設置 「ナッチャン・レラ」使用

石垣港に初入港した台湾船籍の高速船「ナッチャン・レラ」=2016年5月14日

 石垣市の中山義隆市長は20日午後の定例会見で、同市と台湾の基隆市を結ぶ定期航路フェリーの開設を検討する委員会を設置すると発表した。来月に1回目の会議を開催する予定。市は新型コロナウイルスが5類感染症に移行されたことで本年度から航路開設の検討に入った。観光振興などを図るため、関係者から意見を聴取する。使用する船舶の候補は、台湾船籍の高速船「ナッチャン・レラ」。2016年5月14日に石垣港に入港した実績がある。

 石垣市は基隆との定期航路開設で、海外からの入域観光客数の大半を占める台湾観光客の誘客促進を目指す。検討する定期航路構想では、約230㌔(約143マイル)を5時間ほどで結ぶ。
 検討委のメンバーは現在調整中。内閣府や国交省、金融機関、観光業者、船会社が参加する見通し。航路開設で採算が取れるかなどを議論する。
 中山市長は定期航路の開設で「県外から石垣に来た観光客が台湾に行くルートができる」と指摘。空路より安価な価格設定でビジネスチャンスを広げたいと力を込め「修学旅行や団体旅行にも対応可能」と期待した。
 ナッチャン・レラは台湾法人のWagonグループが所有するアルミ双胴船。構造上、波高でも安定して航行できる。全長112㍍で時速54㌔(30ノット)。旅客定員は約800人、40フィートコンテナを28台、乗用車100台が積載できる。船内では、免税店や物産展、飲食店などが営業する予定。現在は台湾船籍だが、外国人の船員が乗船できるようパナマ船籍への変更を検討中。船体の大きさから、石垣市に入港する場合、新港地区クルーズ岸壁や貨物船が入港するエリアを使用する見通し。

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