中・西合同が総合13連覇 4年ぶりに爬龍船競漕大会

石垣市爬龍船競漕大会で13連覇を果たした中・西合同(中一組・中二組・西組)=21日、石垣漁港

 旧暦5月4日「ユッカヌヒー」の海神祭として、航海安全と豊漁を海神に感謝・祈願する「石垣市爬龍船競漕大会」(主催・同実行委員会)が21日、浜崎町の石垣漁港で4年ぶりに開催された。海人を中心とした東一組、東二組、中・西合同(中一組・中二組・西組)の3組対抗で行われた本バーリーは、転覆ハーリーと上がりハーリーを制した中・西合同が27点を獲得し、13連覇を果たした。

 大会は午前8時からスネー(舟揃え)で幕開け。競漕最後の上がりハーリーが終わった午後1時頃には30度を超える真夏日となった。
 「御願」では東二組が3秒31の僅差で中二組を先行。「転覆」は中一組が7分44差で東一組を下し、王者の貫禄を見せつけた。勝敗が決する「上がり」は、西組が1周目から抜き出て、2周目で更に他を引き離し、2位の東二組と27秒29の差をつけて総合優勝を決めた。
 西組の1番エークを務めた平良亘さん(32)=新栄町=は「気持ち良かった。チームが一丸となって勝てたことが一番うれしい」と達成感をにじませた。
 4年ぶりの大会で平良さんは初めて1番エークを任された。1週間前から練習を開始し、昔のDVDを見て研究。スタート時にエークのズレをなくすため、後ろだけが漕ぎ、時間差をつけて前が漕ぐ戦法をとった。ターンも練習を繰り返し、練習毎に3周を3~5セットは積み重ねてきたという。
 平良さんは「来年は分かしハーリーでタイムを伸ばして、本番も優勝できるように頑張りたい」と抱負を述べた。
 職域や友人グループによる一般参加ハーリーでは、団体、マドンナ、壮年、中学校対抗、水産関係の部134組1340人が「熱競漕」を繰り広げ、多くの来場者が応援するチームに声援を送った。
 開会式で上原亀一大会長は「4年ぶりに大会を開催できることをうれしく思う。本年度の航海安全操業と豊漁を共に祈念したい」とあいさつした。
 各組女性部の創作舞踊と新川・八島・真喜良の3小学校生徒のアトラクションも観客を楽しませた。
 同大会は明治初期に糸満地区から移民してきた漁業者が1906年に開催したのが始まりとされ、今年で117回目となる。
 本バーリーの結果は次の通り。
 ▽御願=➀東二組(13分41秒09)➁中・西合同(中二組、13分44秒40)➂東一組(15分8秒50)
 ▽転覆=➀中・西合同(中一組、10分5秒88)➁東一組(10分13秒28)➂東二組(11分4秒22)
 ▽上がり=➀中・西合同(西組、13分33秒78)、➁東二組(14分15秒97)、➂東一組(14分18秒50)

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