玉城デニー知事が3日、日本国際貿易促進協会(国貿促)の河野洋平会長や同会財界人らとともに中国・北京を訪問した。玉城氏が国貿促の訪中団に参加するのは平成31年春以来2回目で、4日以降に中国政府要人との会見が予定されている。習近平国家主席が姿をみせる可能性もあり、会見内容を含め注目が高まっている。
玉城氏らは3日午前に東京・羽田空港から出国し、北京に到着した。県によると同日午後、中国国際空港を訪問し、職員と面会。これまでの沖縄への送客に感謝を伝えるとともに、ビザ緩和の状況を踏まえ、中国との路線再開に向けた前向きな検討を依頼した。
中国国際空港側からは、早期の路線再開に向けた準備を進めていると回答があったという。
玉城氏の本格的な活動は4日からで、訪中団によれば中国商務省で意見交換したり、通州博物館などを視察したりする。
中国政府の誰と、いつ会見するかはまだ分からず、直前に知らされる。
前回の訪中では胡春華副首相(当時)と会見した。今回も同レベルの対応とみられるが、習近平氏が沖縄について高い関心を持っているとされ、より高いレベルの対応になるとの見方も出ている。
石垣市の尖閣諸島周辺で中国海警局の船が領海侵入を繰り返すなど、尖閣をめぐる中国の挑発行為がエスカレートする中、会見で何が話し合われるか注目される。ただ、玉城氏は「訪中の主な目的は経済、文化の交流促進」としており、自らは尖閣について取り上げない方針だ。