北朝鮮による事実上の弾道ミサイル発射に備え、自衛隊が地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を石垣市南ぬ浜地区に展開する中、隣接する人工ビーチが11日オープンした。新型コロナウイルスの影響で4年ぶりの一般開放となる。幼い子どもや家族連れが訪れたビーチからは、これまでと同じように発射機を北側に向けたPAC3を視認できたが、利用者からは「気にならない」という声が聞かれた。
PAC3とビーチは約2百㍍離れている。当初の使用期限は10日までだったが、来月末までに延長された。
ビーチは午前9時から解放された。午後4時以降、家族連れや外国人観光客グループ、カップルが訪れ、遊泳を楽しんだ。
自衛隊は10日、展開場所と人工ビーチの間に黒いシートで着脱可能な簡易の幕を設置。ただ、ビーチ側から展開場所を見ると発射機などが丸見えの状態になっている。水面上はシートが設置できていない。
遊泳に来た満田昌男さん(51)=石垣、動画制作=は「PAC3がビーチの横で展開していても気にしない。展開そのものがパフォーマンス。不安も不満もない」と冷静に受け止める。
午後6時過ぎにビーチを離れた男性は家族と共に遊泳。「PAC3の展開は離れた場所なので、特に気にならない」と話した。